今日は「みどりの日」です。
日本のみどりの課題と対策をやさしく徹底解説します。
(写真は西川林業地)

日本の森林は国土の70%を占めていて、その内40%が人工林です。人工林は「木の畑」であり、その殆どが「杉」「桧」
などの針葉樹です。
何故、これほどの人工林があるかといえば、先の戦争で木材を取り過ぎて禿山になって、
日本の復興のために国策で一斉に植林した結果です。
野菜畑と違って、成長するまで50年程度かかります。
戦後60年間、日本は経済成長し、世界中から安い木材を買い漁るようになって、国内の人工林は置き去りにされ荒廃し、
世界の木材輸出国は森林破壊を招いています。
そして日本では80%が輸入木材になった。
国土の70%が森林の日本の話ですよ。しかも戦後60年経って成長した木が20%しか使われないという現実なんです。
国策ではじめた植林は国策として手を打たなければならなかった。その間、林業家をはじめ森林を保全する人が殆どいなくなってしまった。
食べていけないからである。
3.8%という数値をご存知だろうか?
京都議定書で約束した温室効果ガス(CO2)削減を森林で吸収させる数値である。
トータルの温室効果ガス(CO2)削減目標数値は6%。その半分以上の3.
8%を森林に吸収させるという理屈なんです。
理屈はそうかもしれない。今のままだと理屈で終わる。
ただ言えるのは何とかしないといけない。まして都会に住んで働いている人は3.8%と言われてもピントこないだろうね。
対策はある。凄い利点もある。
少々高くても日本の人工林を使って家を建てる。間伐材の用途を見つける。そうすることで、
林業家が自立でき、森林保全や植林に従事できる環境が徐々に戻ってくる。
人工林を守り植林することは、CO2の吸収だけではない。酸素を作り、水を蓄え、綺麗な水を川に送り、生物を育て、
海の環境を整える。大量の石油を使って海外から木材を運んでくることも無くなる。
既に世界で水の奪い合いになっている。日本はこの点では何物にも変えられない資源国だ。蛇口をひねれば綺麗な水が出る。
この水資源を守るのも森林だから、このまま行くとやばくなる。
手入れされてない人工林は保水機能が失われ、大雨で土砂崩れを起し災害を引き起こす。花粉症もその結果だ。
少々高くても、人工林を使うと巡り巡って最後は自分達人間に好影響をあたえることまで想像して欲しい。
すると少々高いと思っていたことがかえって安上がりになる。環境問題というのはそういう側面がある。
これまでタダと思っていた環境はこれからはタダではない。すでに石油より高い水を買い、空気浄化装置を買い、花粉薬を買っている。
たとえば、目の前に安い物がある。飛びつく。環境を無視して人件費の安い国で大量に作るから安い。
大量の石油を使って運んできてもなお安い。環境税をたくさん取られる。環境を無視する国は環境税は無い。
その国の人は幸せかというと環境汚染で苦しんでいる。世界の空気は繋がっている。みんな加害者であり、被害者である。
だからナショナリズムを超えて何とかしないといけない。
人工林を使う時に考えてもらいたいことがある。
できれば、無垢材を使うことを薦めたい。接着剤を使わないからシックハウスなどのアレルギー傷害も無くなる。
製造過程でのエネルギーが減る。最後は再利用したり土に安全に戻る。ここまで考えて業者に主張して欲しい。またそういう業者を育てて欲しい。
何故、日本の人工林は殆どが「杉」「桧」などの針葉樹なのか。
日本は杉、桧の適地で日本だけの固有種だ。その凄さは1300年経つ世界最古の木造建築「法隆寺」
が日本の桧で作られていることからわかる。世界一の木材ともいえる。これだけの建造物になると長く真っ直ぐに成長する針葉樹しかない。
しかも針葉樹は樹齢が古いほど丈夫になる。法隆寺は1000年の桧材を使っているから、あと700年は絶えられる。
鉄筋の建物だとこうはいかない。

モノを買う時は買う側が賢くならないと、何も変わりません。
行政に携わる人は地球環境の観点から国益を考えないといけない。
たとえば、農業の自由化は国内の農家を疲弊させました。結果、食の安全も出てきました。自給率が40%を切ったといわれる。
国益から輸出しないという国も増えてきました。人工林も「木の畑」です。
国内に成長した木材があって使われないので林業家がいなくなっています。弱い者がつぶれ・強い者が残るのが今日の環境問題ともいえます。
最後に
都会でサラリーマンをしていた私が、森林ボランティアに参加して、
森林や仲間からいろんなことを教えてもらいました。地域で成長した木材を使うこと。
間伐材の使い道などを通して森林を豊かにしたいと次第に思うようになった。
都会で暮らしていると空気も水も誰かが何とかしてくれるだろう。自分ではどうしようもないと思うがそうではない庭に木を植えたり、
たまには森林に出かけたり少しずつみどりに近づいてください。また森林を経済的に活かせば、みどりを守れて脱カーボン社会に近づく。
そうなればなるほど地球も動物も人も元気になるということです。
以上、みどりの日に思ったことです。
コンセプトデスク 机作家